伊勢原山王幼稚園 -神奈川県伊勢原市- 学校法人 山王学園 幼保連携型認定こども園

理念ブログ ~理事長の耳 園長の目~

私の大切に想うこと
2020年10月28日 水曜日

令和2年10月28日(水)

 

 私がたまに行くトンカツ屋さんはいつもお客であふれています。味もたしかに美味しいのですが、アルバイトも含めた店員さんたち全員の表情、声、態度にとても好感がもてるのです。

 その店内に掲示されているお店の主人のものと思しき額が目に留まりました。

 

           感謝してもしきれない

                             清水英雄

うちのようなお店が

いっぱいあるのに

お客様は

うちのお店を選んでくれた

電車にのって 車にのって

わざわざ 来て下さった

 

頭をいくつさげてもまにあわない

腰をいくら低くしてもおっつかない

ありがたいことだ

もったいないことだ

 

こうしたお客様が

ますます わたしの お店を

大きくしてくれる

 

感謝してもしきれない

ありがとうございます

お客様

 

 というものです。ここには、お客への感謝の想いがあふれ、綴られています。そしてその想いが店員全員の接客態度や料理の味という形になって表れています。

 私はこの文を読んで自園に思いを馳せました。私の場合感謝してもしきれない相手はまず保護者の方々です。幾つもある園の中からこの山王幼稚園を選んで下さった。ご自分の大切なお子様をお預け下さる先としてこの山王幼稚園を選んで下さった。有難いことです。本当に感謝してもしきれません。 

 その感謝の想いを形にするためにも、私たち全教職員が全力でお預け頂いているお子様が立派な大人になるようお育てしなければならないと決意を新たにいたします。

 

 一方、私の場合感謝する相手はもう一つあります。それはこの山王幼稚園に勤務する教職員たちです。彼女たちはお預かりした大切なお子様を立派にお育てするという本園の使命を遂行する上で必要不可欠且つ中心的役割を担う私の仲間・同志です。

  つい最近、幼稚園教諭を送り出す短大の先生から聞いた話ですが、ここ数年保育学科の卒業生の大多数が「遊び中心の幼稚園」や「保育所」を、何となく楽そうだからといった理由で、就職志望先にしているというのです。その観点で言えば本園は就職志望先から真っ先に外れることになりそうです。しかし幼児教育・保育の道を志した若者全員が上記の園を目指すわけではありません。

 毎年本園に就職してくれる新人教諭が現実にいることが何よりの証拠です。

 彼女たちは本園の目指す教育理念に共感し本園に幼稚園教諭として就職し、子どもの失敗や成功を自分のこととして嘆き喜び、子どもの成長を自分の成長として心から感動してくれます。私はその姿を本園の各行事で何度も見せてもらっています。

 彼女たちには本当に感謝してもしきれないのです。

 そんな彼女たちとともに本園に集う子どもたちにさらに全力で関わっていく思いを強くするこの頃です。

 

理事長 小山直久

 

 

 

 

永年勤続表彰
2020年9月14日 月曜日

令和2年9月14日(月)

 

 二学期も順調にスタートしました。園長室の窓から元気に遊ぶ子ども達の姿を見、声を聞くとほっとします。

 

 山王幼稚園は伊勢原、平塚、二ノ宮・大磯、秦野の各私立幼稚園協会加盟41園の集まりである湘央協会に所属しています。湘央協会では一年に一回「記念大会」として、全園の職員が集い、永年勤続の職員の表彰と記念講演を行っています。今年度はコロナの影響で大会は中止になってしまったのですが、11日の金曜日に職員の前で10人の先生が湘央協会の会長でもある理事長から直接表彰状が手渡されました。鈴木和代先生(40年)・市村恵美子先生(33年)・中村伊久美先生(25年)・岩田真須美先生(20年)・宮嶋純子先生(17年)・加藤和美先生(12年)・杉崎有貴先生(11年)・桜井麻澄先生(10年)・小出香苗先生(10年)・高橋由衣先生(6年)の10名です。

 

 

 

 この表彰は5年ごとに表彰があるので昨年も一昨年もやはり20年以上や30年で何人もの先生が表彰されました。長く勤めてくれる先生がたくさんいることが私の自慢でもあります。卒園児がお父さんやお母さんになって訪ねて来た時に自分が教わった先生がいることはとてもうれしく思っていただけるようで、再会に話も弾みます。山王幼稚園の職員は私にとっては大切な家族であり、お預かりしている子どもたちを園の教育理念を共有して大切に育ててくれる仲間でもあります。

 

 

そんな金曜日の午後、一通の手紙が届きました。差出人は私の知らない方でした。何だろうと封を切ると近隣の方からのとてもうれしいお手紙でした。

 

 「幼稚園の送迎バスの先生方がこぼれる笑顔であいさつしているお姿に毎回癒されています。幼稚園児と言えば家庭以外で過ごす初めての社会生活ですから、期待と不安でドキドキしながら送り出されていることと思います。でも周りの友達や何より先生方との触れ合いによって、少しずつ安心して「楽しんでもよいところなんだ」と肌で感じて成長していくと思います。・・・・・・・・コロナ禍で園児の命を守るための対策は大変だとは思いますがそんな中でも先生方は明るく輝く笑顔で接してくださっています。懸命に努力をしてくださっている教職員の皆様に感謝をお伝えしたくお手紙を書かせていただきました。」とありました。子ども達に一生懸命に関わってくれている職員に何よりの励ましのお言葉です。さっそく職員にもこのお手紙を披露し、これからさらに子ども達をより良く育てていこうと思いを一つにしました。自分たちの頑張りを見つめてくださっている方がいるという事はとてもうれしいことです。地域の方にも見守られ本当にありがたいと思います。これからもますます頑張っていこうと心新たに思う一日でした。

 園長 小山容子

理事長のつぶやき・・・
2020年7月20日 月曜日

令和2年7月20日(月)

 

 陸上の投擲競技をへてアメリカンフットボールに出会いそれに打ち込んだ彼は、しかし、高校時代に交通事故による足腰の負傷で一年間の歩行不能に陥った。またその後遺症で大好きなフットボールの道を断念せざるを得なかった。

 その彼が縁あって日本の国技、大相撲に入門することになる。入門当初は身体が固く股割の時に流した涙を「目から汗が出た」と言ったその言葉は後に世に広まることになる。精進を重ねた彼はその後外国人力士初の関取、さらには幕内力士となり、初土俵から八年半経った昭和47年夏場所でついに十三勝二敗の好成績でこれまた外国人力士としては初の幕内最高優勝をとげた。

 彼の米国名での愛称はジェシー、帰化した日本の本名は渡辺大五郎。彼こそ大相撲で最高位東の関脇をつとめた髙見山その人である。

 昭和56年四十歳まであと一ヶ月で引退をした高見山は年寄り東関(あずまぜき)を襲名し昭和58年に東関部屋を創設した。現役時代、当時の師匠である高砂親方から「今どきの日本人の若者と比べればずっと日本人的考え方の持ち主だ」と評された彼は部屋の創設にあたり部屋の理念を「十の心」と題して額にした。

 

「十の心」
一、「おはよう」という 親愛の心  
一、「はい」という 素直な心
一、「すみません」という 反省の心
一、「どうぞ」という 謙譲の心
一、「私がします」という 奉仕の心
一、「ありがとう」という 感謝の心
一、「おかげさまで」という 謙虚の心
一、「お疲れさん」という 労りの心
一、「なにくそ」という 忍耐の心
一、「嘘をつくな」という 正直な心

 

 力士のための訓えにとどまらず人間として大切な訓えがここにはある。幼児教育に関わる我々も子ども達に心の大切さを説く前にまず自分自身の心をこの「十の心」に照らしてみることがもとめられそうだ。

 

 理事長 小山直久

ようやく新年度スタート!!
2020年6月4日 木曜日

新型コロナウィルスの緊急事態宣言が解除され、長かった自粛生活から少しずつ通常の生活に戻り始めました。

幼稚園でも今週から分散登園で1号の子ども達の登園も始まりました。今まで経験したことのない3か月間の自粛生活、子どもたちにとってもおうちの皆様にとっても大変な日々だったと思います。

保育棟以外の教室はカーテンがしまりひっそりしていましたが、今週から全ての教室のカーテンが開き、子どもたちの出入りする様子にようやく幼稚園にも活気が戻ってきたように感じます。

しかし見えない細菌との戦いはこれからも続きます。子ども達の安全のために、感染防止について考えられることをいろいろやりながら少しずつ元の生活に戻れるようにしていきたいと思います。子ども達にも日々の生活の中で、手洗いやうがいの方法、お友達との遊び方などルールも今までとは変わっていくことを学ばせていかなければなりません。

本来、子どもはお友達や先生との密接な関わりの中から思いやりや友情、仲間意識などが心の中で育まれていきます。密接にならないようにしながらどうしたら子どもの心が育つのか、そして、園での毎日をどうしたら楽しく過ごせるのかを職員全員で真剣に考えていきたいと思います。また、幼稚園に新しく入ってきたお友達には一日も早く幼稚園の楽しさを感じてもらえるよう頑張りたいと思います。

おうちの皆様にはまだまだたくさんのご協力を頂く事もあると思いますがどうぞよろしくお願いいたします。     

園長 小山容子

 

三学期終了を迎えて
2020年3月18日 水曜日

今日は令和元年度の終業式の日でした。例年なら子どもたちの「先生さようなら!!またね!!」の声を聞きながら「今年度も無事に終わった」という安堵感と共に子どもたちを見送っていました。しかし今年度はコロナウィルスの影響で3月より突然の休園になってしまい、子ども達と最後の一か月を楽しく過ごすことが出来ず、本当に残念でした。

昨日は第51回の卒園式が行われました。式はぶっつけ本番、そしてなるべく時間も短くという制限の中で行われました。時間は短くても子どもたちの心に残る卒園式にしてあげたいと職員一同、心を込めて卒園式の準備に取り組みました。一度も練習をしないでどうなってしまうのかと不安に思うこともありましたが、当日の年長さんは皆が立派に卒園式に臨んでくれました。3年、4年の日々の積み重ねの大切さと思いを込めて育てれば子どもたちは私たちが思った以上に素晴らしく成長するのだとあらためて感じさせてもらえた心温まる卒園式でした。卒園児たちにはこれまで、これからの長い人生を生きていくための大切なことをたくさん伝えてきました。自立心、利他の心、努力する気持ちとあきらめない心、おうちの方に感謝する心等々、そして今年も立派な「山王っ子」が巣立っていきました。子どもたちはそれらを忘れずにこれからも頑張っていってくれることでしょう。幼稚園の卒園はゴールではなく長い希望にあふれた未来へのスタートです。新たなスタートに幸多かれと心より祈りました。そして子供たちからたくさんの気づきをもらえ、私たちもまた子どもたちに育てられているように感じます。本当に子どもの素晴らしさに改めて気づかされた卒園式でした。たくさんの可能性に満ちた子どもたちを大切に育てていってください。立派に育ってくれた卒園生をみて4月に迎える新入園児、進級する子どもたちを日々大切にこつこつと育てていこうと心新たに思いました。

春休みにはたくさんの研修を通して職員一同、新年度に向けてさらに心を一つに頑張っていきたいと思っています。

今年度もたくさんのご協力と温かい励ましをいただきまして本当にありがとうございました。

 

園長  小山容子